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41世紀からのメッセージ



今から約2000年前、イタリアのポンペイの町は火山の噴火によって一瞬にしてその姿を消した。私たちが生きている現代社会も同様の危機にさらされている。さらに現代は、地震や洪水等の自然災害だけでなく人的な災害ともいえる戦争やテロ、核や原発問題等も抱えている。そう考えると一見平和に見える私たちの生活は、ポンペイの時代よりも危険な時代の中にあるといえる。

もし、2000年後の41世紀に私たちの現代社会が、“出土品(化石)”として発掘されたとしたら一体どうなっているのだろうか。私は近年、「2000年後から見た現代社会」をテーマに制作活動をしている。

私がこのテーマで制作することになったきっかけは、広島県福山市にある草戸千軒町遺跡との出会いである(*1)。鎌倉・室町時代に栄えたこの遺跡は、今から約300年前に大洪水で川に沈んでしまったという幻の集落だった(*2)

歴史は過去、現在、そして未来へと続いている。2000年後の未来を考えるということは、「現在」を考えることである。“41世紀の出土品”を通して、現代の位置を改めて意識し、今の時代に生きることの意味をより認識できるはずである。その過程で浮き彫りにされた、環境、平和 教育等の現代社会の諸問題を考える時、「2000年後の未来からの視点」で現代社会を眺めてみると問題解決への思わぬ発想やアイデアが浮かんで来るかもしれない。


*1  1993年4月に福山市立女子短期大学に勤めはじめた頃。

*2  現在の研究では、約500年前(室町時代後半)に衰退した説が有力。|こちら

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